"鬼"上司と仮想現実の恋
「いただきます。」
「いただきます。」

2人で仲良く食べ始める。

「お仕事、終わりそうですか?」

「うん。あと1時間もあれば終わると思う。
ごめんな。
せっかくの休みなのに、暁里を放ったらかしに
して。」

悠貴さんが申し訳なさそうに言う。

「そんなの全然気にしないでください。
私は平気ですから。」

「その代わり、20日は、絶対定時であがれる
ようにするから、楽しみにしてろよ。」

「え?」

「20日、暁里の誕生日だろ?」

「はい。
知ってたんですか?」

「当たり前だろ?
暁里の情報は、全部チェック済み。」

と言って、悠貴さんは笑った。

< 228 / 407 >

この作品をシェア

pagetop