"鬼"上司と仮想現実の恋
悠貴さんは、くすくす笑いながら、

「暁里、結婚しよう。」

と言った。

「あの、あれ?
なんで?」

悠貴さんは、ずっとくすくす笑っている。

「暁里、返事は?
俺と結婚したくない?」

「あ、それは、はい。
あの、嬉しいです。
よろしくお願いします。
でも、あれ?」

「じゃあ。」

と言って、悠貴さんは私の左手の薬指に煌めく指輪をはめてくれた。

そして………

「もう一度、改めて言います。
よあけのちょこさん、俺と結婚してください。」

「え!?
あの、もしかして………
悠貴さんって………
クマさん? ですか?」

「はい。」

悠貴さんはにっこり笑った。
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