"鬼"上司と仮想現実の恋
「で?
プロポーズの言葉は?」

「んー、それは、なんて言えばいいのか…」

3回も言ってもらったはずなんだけど、それ以上の衝撃があったせいで、いまいち印象に残っていない。

「言えない事情でもあるんですか?」

「んー、私1人の事じゃないから、どこまで
話していいのか、分かんないってのもあるし…

ま、最終的には、素直に『結婚しよう』
だったかな?」

私が答えると、

「へぇ!
ストレートですね〜
でも、これで暁里さんは、将来の社長夫人
ですね?」

と桜が言った。

「え!?」

考えてなかった…
悠貴さんは社長の一人息子だから、将来の社長なんだ…

「………さん?
暁里さん?」

「あ、何?」
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