"鬼"上司と仮想現実の恋
「キャー、百合ちゃん、やっぱりかわいい。
私が男なら、絶対惚れるよ〜。」

私が百合ちゃんの頭をくしゃくしゃに撫でると、

「暁里さん、分かってます?
百合ちゃんが、ずっと片思いしてたの、
気付いてます?」

と桜に言われた。

「え?
そうなの?」

私がきょとんとすると、

「あ、桜、言わなくていいから。」

と焦る百合ちゃん。

「何々?
私でできる事なら協力するよ?」

私が言うと、

「ほら、暁里さんの協力があった方が絶対
うまくいくって。」

と桜が百合ちゃんを説得する。

百合ちゃんは赤くなって、下を向いてしまった。

「百合ちゃん、田中さんが好きなんですよ。」

「えぇ!?
そうなの?」

こんなに2人の近くにいて、全然気付かないなんて、鈍いって言われても仕方ないかも…
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