"鬼"上司と仮想現実の恋
「あの…
社長のご心配は分かります。
私も社長には、きちんと納得していただいて
から結婚したいと思ってますから、これから
少しずつでも私の事も分かっていただけたら、
嬉しいです。
よろしくお願いします。」

私は、社長に頭を下げた。

「うん、そうだね。
じゃあ、今度、食事でも一緒に行こう。
あ、うるさい悠貴は抜きで。」

社長がにこにこしながらそんな事を言うので、

「行かせるわけねぇだろ!?
ふざけんなよ。」

と悠貴さんが怒る。

社長は、単に悠貴さんにかまって欲しくて、意地悪してるんじゃないかなぁ…

なんだか、好きな女の子に意地悪する小学生みたい…

2人のやり取りが面白くて、私が1人くすくす笑ってると、

「暁里?
どうした?」

と悠貴さんが不思議そうに顔を覗き込んでくる。
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