"鬼"上司と仮想現実の恋
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その後、私は、ひたすら桜と喋り続けた。

田中君と百合ちゃんを仲良くさせるために。

桜は、どうも上村さんと反りが合わないようで、不満が溜まっていた。

「SEを8年もやってるから、仕事はそれなりに
出来るんですよ。
だけど、いっつも上から目線で偉そう
なんです。
そりゃ、私はまだまだプログラミングしか
できない駆け出しのSEですけど、あんなに
バカにされる理由はないと思うんです。
そのくせ、最初はあんなに部長に
すり寄ってたのに、暁里さんと婚約した
途端に、今度は長谷部主任に
言い寄ってるんですよ?
何なんですか、あの人!!」

桜は、ジョッキのビールを飲み干した。

サバサバした桜がこんなに愚痴るのは珍しい。

「それは、長谷部主任も気の毒だね〜。
主任、どうせまだ会社でしょ?
今から呼ぶ?
上村さんと2人で残業して、迫られてたら、
かわいそうだし。」

私が言うと、

「主任、来てくれますかね〜」

と桜。
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