"鬼"上司と仮想現実の恋
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10分後。

「お疲れ〜」

そう言って長谷部主任が来た。

「お疲れ様です。」

私達も挨拶を返すと、長谷部主任は桜の隣に座った。

「で? これは何の会なんだ?」

主任が言った。

「見て分かりません?
仕事の愚痴と上司の悪口を言う会ですよ。」

私が言うと、

「ははっ
それは部長いないに決まってるな。」

と笑った。

「で、俺の悪口は何だったんだ?」

「え?」

「当然、俺の悪口も出たんだろ?」

「出ませんよ。
むしろ、同情による救いの手です。」
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