"鬼"上司と仮想現実の恋
「じゃあ、プレゼントを取ったら、またここへ
帰ってくる?」

明日は仕事なんだけどなぁ…
仕方ないなぁ…

「はい。」

私が返事をすると、悠貴さんは私の部屋へと車を走らせる。

私の部屋に着くと、私はプレゼントの入った紙袋を持って悠貴さんの元へ戻った。

着替えなどは、いつでも泊まれるようにすでに悠貴さんの部屋に常備してある。

悠貴さんの部屋に戻ると、玄関を入るなり、悠貴さんに抱きしめられてしまった。

「悠貴さん?」

「わがままでごめん。
暁里がいないとこの部屋が寂しくて
仕方ないんだ。
いつも暁里を帰して、5分で暁里に会いたく
なる。
暁里、結婚式は後でもいいから、一緒に
暮らさないか?」

悠貴さん…

私は悠貴さんの背中に回した腕にぎゅっと力を込めた。
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