"鬼"上司と仮想現実の恋
私たちは、金神社(こがねじんじゃ)で、神前式を挙げる。

打掛姿で参道を歩いていると、

「おめでとうございます!」
「暁里さん、綺麗〜」

と聞き覚えのある声がかかった。

桜! 百合ちゃん!
その後ろに長谷部主任と田中君もいた。

悠貴さんも気付いて、足を止め、2人でお辞儀をする。

わざわざこんな遠くまで来てくれたんだ…

嬉しくて、胸が詰まる。


神前式では、祝詞や舞などいろいろあったはずなのに、胸がいっぱいで三三九度しか覚えていない…

私は、神様に寿いで貰い、悠貴さんのお嫁さんになった。


・:*:・:・:・:*:・

その後、ホテルに移動して披露宴を行った。

親戚一同と地元の友人だけの、こじんまりした披露宴。

和気あいあいと事が進んでいく。
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