"鬼"上司と仮想現実の恋
「いえ、でも…」

「まだ中身は分かりませんからね。
もしかして、中身はポケットティッシュかも
しれませんよ?
そんなのを辞退したら、2位の人に恨まれ
ますから、ぜひ、受け取ってください。」

私は悠貴さんを見た。

悠貴さんは、にっこり笑って頷いた。

「じゃあ…
ありがとうございます。」

私はありがたく1等の目録を受け取った。

ビンゴが終わり、最後に一等賞品を発表する段になった。

「一等賞品は… 」

司会者がすぐには言わず、ためる。

「こちらです!」

司会者が指し示したスクリーンに映されたのは、夢の国ホテルのスイートルームの画像。

「え!?」

驚く私と、頭を抱える悠貴さん。

よりによって、これ、受け取っちゃっていいの?
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