"鬼"上司と仮想現実の恋
私が悠貴さんのシャツにしがみつくと、キスはどんどん深くなる。

そして、唇が離れると、私は突然、宙に浮いた。

「え!?
あのっ!?
悠貴さん!?」

私は久しぶりのお姫様抱っこに戸惑いながら、悠貴さんの首にしがみついた。

連れて行かれたのは、脱衣所。

私の白いワンピースの背中のジッパーを一気に下ろされ、あっという間に下着姿にされてしまった。

慌てる私の横で、にこにこしながら、自分の服を脱ぐ悠貴さん。

悠貴さんは、自分の服を脱ぎ終わると、私の下着をそっとはずす。

そして浴室に入り、気がつく。

「あ…
お湯 入れてない…」

私達は、顔を見合わせて、くすくす笑いながら、お湯はりボタンを押して、シャワーを浴びた。

お湯が溜まるまでの15分。

仲良しの私達にとって、あっという間の時間だった。






─── 結婚パーティー 東京にて Fin. ───





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