"鬼"上司と仮想現実の恋
「この前、部長にまで迷惑かけちゃったし、
やめとこうかな。」

私が答えると、

「じゃあ、アルコールなしで、飯でも食う?」

「うん、そうする!」


私たちは、近所の定食屋に来た。

「田中君は飲んでもいいよ。
私はね〜、鯖の塩焼き定食にする。」

「じゃあ、俺はビールとさんまの塩焼き定食に
しよ。

すみませーん!」

田中君が店のおばちゃんを呼んで注文してくれた。

「それにしても、何で急に営業になったんだ?」

「分かんないけど、部長が私は営業向きだから
って言ってた。」

「指導係はもう決まってるのか?」

「どうなんだろう?
部長は俺が教える…みたいな事を言ってた
けど、まさかずっと付いててくれるわけじゃ
ないだろうし…」
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