"鬼"上司と仮想現実の恋
「お前、定食食べた後に、ケーキ!?」

田中君が目を丸くする。

「いいじゃん。
別腹よ。」

と私は笑う。

「瀬名さぁ、営業行くとエロ親父に誘われる
かもしれないから気をつけろよ。」

「うん。部長も隙を見せるなって言ってた。
っていうか、田中君もお客さんの女の子に
逆ナンとかされてるんじゃないの?」

「っ!!
俺はいいんだよ。
上手く断ってるし。
お前は女だから、無理矢理セクハラとか
してくる奴がいるかもしれない。
絶対、2人きりで会うなよ。」

「心配してくれてるんだ?
ありがと。
でも、しばらくは誰か指導係と一緒の訪問
でしょ?
1人立ちできる位になってから心配するよ。」

「そういえば、お前、理想のクマさんとは、
まだ繋がってるの?」

忘れてた想いが蘇る。
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