"鬼"上司と仮想現実の恋
私は部屋に入ると、部屋干しにしてあった洗濯物を急いで取り込んだ。

下着、見られたかな?

「お待たせしました。どうぞ。」

部長を招き入れて、お茶を出す。

「支度をしてくるので、のんびり待ってて
くださいね。」

そう言って、私は風呂場に向かう。

シャワーを浴びて、髪を乾かし、化粧をする。

「お待たせしました。」

私が部屋へ行くと、部長はなんだか、とっても不機嫌。

「あの、どうかしました?」

「………………」

「待たせ過ぎました?
すみません…」

「瀬名、お前、どういうつもりだ。」

「何がですか?」

「彼氏でもない男を部屋に入れるだけでも
危ないのに、シャワーを浴びるなんて、
どういう事だって聞いてる。」
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