艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~
「ならいいけど。この後はどうする? 夕食はまだとても入らないだろう」
「そうですね。お腹いっぱい食べたので」
「あの状況で満腹になれるまで食べれるのもすごいけどね。マッシュポテトもついてたからボリュームあったのに」
「えっ、だって、ローストビーフが美味しくて」
そう、結局私はあのあと、スイーツから再びローストビーフに戻り二皿目をいただいた。
さすがにがっつきすぎただろうか、とかあっと頬が熱くなる。
「女の子だから、リピするなら甘いもの中心だと思ったけどね」
くすくす笑う彼が少し屈託なく、笑われているのに嫌な気はしなかった。いつのまにか会話のぎこちなさが薄れていく。