艶恋婚~御曹司と政略結婚いたします~
安達に山積みにされた仕事を片付け、どうにか連休にこじつけた。
明日には、彼女は正式に俺の妻だ。
掻き立てられつい乱暴に抱いてしまいそうになる狂暴な欲を押さえつけ、深いため息で吐き出し、
そっと、優しく彼女の頬に触れる。
画面越しでなく、指先に伝わるやわらかな温かさを確かめながら囁いた。
「やっと、俺の、妻だ」
すると、彼女は数度目を瞬いて、それから恥ずかしそうに微笑んだ。
「ずっと前から、ちゃんとそのつもりですけど」
「それでも感慨深い」
親指で彼女の下顎を引き、深く唇を合わせて舌を絡ませた。