Jewels
同じ頃。
採掘場に、翠玉と琥珀の姿があった。
「どうしたんだ?珍しいな、お前が一人でここに来るなんて。」
琥珀はベンチの土埃をはらって、翠玉を座らせる。
翠玉は琥珀を上目遣いに睨むと、唇をとがらせて言う。
「『琥珀兄様』になってくれるって言ったじゃない?」
琥珀は笑って翠玉の隣に腰を下ろす。
「なんだ、お前、ようやく金剛から兄離れする気になったのか?」
「そういうわけじゃない、兄様の側にいたい。」
翠玉が言葉を詰まらせて、うつむく。
琥珀は覗き込んで優しく声をかけた。
「どうした?」
「兄様が私を女として見てくれないのは仕方ない。姉様がいるのだから、恋人になれないのも仕方ない。だからせめて、妹としてでいい、ずっと兄様の側にいたいの。だから、姉様をもっと応援したいの。ふたりにうまくいってほしいの。」
「…よく頑張ったな、そこまで考えられるようになったのか。」
翠玉は泣きそうな顔をしている。
琥珀は優しく翠玉の頭をなでた。
「俺は、それが、お前が一番幸せになれる道だと思う。」
翠玉はすがるように琥珀を見つめた。
「どうすれば、いいと思う?」
採掘場に、翠玉と琥珀の姿があった。
「どうしたんだ?珍しいな、お前が一人でここに来るなんて。」
琥珀はベンチの土埃をはらって、翠玉を座らせる。
翠玉は琥珀を上目遣いに睨むと、唇をとがらせて言う。
「『琥珀兄様』になってくれるって言ったじゃない?」
琥珀は笑って翠玉の隣に腰を下ろす。
「なんだ、お前、ようやく金剛から兄離れする気になったのか?」
「そういうわけじゃない、兄様の側にいたい。」
翠玉が言葉を詰まらせて、うつむく。
琥珀は覗き込んで優しく声をかけた。
「どうした?」
「兄様が私を女として見てくれないのは仕方ない。姉様がいるのだから、恋人になれないのも仕方ない。だからせめて、妹としてでいい、ずっと兄様の側にいたいの。だから、姉様をもっと応援したいの。ふたりにうまくいってほしいの。」
「…よく頑張ったな、そこまで考えられるようになったのか。」
翠玉は泣きそうな顔をしている。
琥珀は優しく翠玉の頭をなでた。
「俺は、それが、お前が一番幸せになれる道だと思う。」
翠玉はすがるように琥珀を見つめた。
「どうすれば、いいと思う?」