愛して
プロローグ
「りお、今日何してた?」
今日もまた彼からの連絡が来る。
彼と言っても付き合ってる訳では無いし、
好きと言われたこともない。
「べつに。」
こんな気分だったから返す。
これでも、けっこういい返事の方。
「今日は、何着てるの?」
(…洋服なんてどうでも良くないか?)
こんなことを思いながら、実はちょっと嬉しかったり。
なぜ、こんな関係になったのかは本人達にもわからない。
── 遡ること4年前。
「バスケの試合が近いから一緒に帰れないや。」
当時の彼氏、直也からの言葉。
「そっか~!残念だけど、試合頑張れ!応援してるね。」
高校2年の私は女子だった。
そして、世間知らずだったんだ──。
私:りお
彼:月(ひかる)
元彼:龍我
彼との出会いは、委員会。
学生あるあるな感じだけれど
放課後図書室で私たちはであってしまった──。