この手をぎゅっと、離さないでね?



「仙崎ももうちょっと、遥ちゃんを冷たく突き放せばいいのにね。毎日毎日あんな感じで仲良くしてさ、あかりの気持ちを察してほしいよ」

「……ね」



ほんと、みっちゃんの言うとおりだ。



「いいじゃん〜!男子チームと女子チームで採点バトルしない〜?」

「荒井と多津がいいって言ったらな」



えぇ……ちょっとそれってさ。

はるちゃんたちと一緒にカラオケするってこと?



「むむぅぅっ…!」



洋くんとはるちゃんが話してる姿を、私がキーッと歯を食いしばって眺めてるなんて。

洋くんはぜんぜん気づくそぶりもないもんな。



「中学生のころもよく遊んでたメンツではあるんだけどね。もうちょっとこう…女の子と距離を保ってほしいよね」

「ほんとだよね」


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