この手をぎゅっと、離さないでね?
もう洋くんったら、はるちゃんと仲良くしすぎだよ!
いくら友達だからって、こんなの嫌だ!
「ちょっ、あかり。どしたの、そのフグみたいなむくれっ面は?」
「おはよう、みっちゃん!」
「あ……うん。今日は珍しくご機嫌ななめだね…?」
「べつに?ぜんっぜん!」
あぁ、もう…。
はるちゃんと洋くんはまだ仲良さげに言い合いを続けてるしっ。
席にドカッと座った私は、洋くんとはるちゃんの姿が見えないように机に顔を伏せた。
洋くんのバカ…。
いくら友達だからって、女の子と仲良くして私が平常心でいられると思ってるの?
もしそうだとしたなら、そんなの大間違いだよ。