この手をぎゅっと、離さないでね?



もう洋くんったら、はるちゃんと仲良くしすぎだよ!

いくら友達だからって、こんなの嫌だ!



「ちょっ、あかり。どしたの、そのフグみたいなむくれっ面は?」

「おはよう、みっちゃん!」

「あ……うん。今日は珍しくご機嫌ななめだね…?」

「べつに?ぜんっぜん!」



あぁ、もう…。

はるちゃんと洋くんはまだ仲良さげに言い合いを続けてるしっ。



席にドカッと座った私は、洋くんとはるちゃんの姿が見えないように机に顔を伏せた。



洋くんのバカ…。

いくら友達だからって、女の子と仲良くして私が平常心でいられると思ってるの?



もしそうだとしたなら、そんなの大間違いだよ。


< 164 / 347 >

この作品をシェア

pagetop