この手をぎゅっと、離さないでね?




洋くんが私以外の女の子に声をかけられると、嫌な気持ちになっちゃう。

洋くんが私以外の女の子に肩を叩かれると、ムッとしてしまう。



私、やきもき妬きだもん。

だって洋くんのことが大好きだから。



「あかり……?おーい、寝てんの?」



顔を伏せたままでも、私の前に立っている人が洋くんだってわかった。



「……寝てる」



今すごく泣きそうだから、顔をあげたくない。



「いや……起きてんじゃん?」

「んもう…寝てるんだってばぁ!」

「あれ、なんか不機嫌?」



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