この手をぎゅっと、離さないでね?
「洋くんがね……」
「うん?」
「はるちゃんとばっかり仲良くするからね…」
「えっ?」
「だからね、それがすごく嫌なのっ!」
洋くんの反応が怖かったけど、ドキドキしたけど…。
思ってること、やっと言えたぁ……。
「え、そんなことで泣いてんの……?」
洋くんは拍子抜けした、とばかりに目を点にさせてびっくりしてるけど…。
『そんなこと』なんかじゃないんだからね!
「もうっ!!なによその反応はぁっ!」
なんならちょっと半笑いだし!
私は勇気を振り絞って、ようやく嫌だったってカミングアウトできたっていうのに!