この手をぎゅっと、離さないでね?
洋くんと会話をしながら、小学生のころの通学路だったアスファルトの道を自転車で進んでいく。
私の髪をなびかせる風は、一面に見える田んぼの緑の苗をゆらしていた。
アスファルトの道をまっすぐ、15分くらい進んだところでたくさんの屋台と人だかりが見えてきた。
「わぁーっ、すごい!お祭りモードだね!」
そういえばみっちゃんが言ってたなぁ。
朝いつもバスで通っている道路が、今夜は歩行者天国になるんだよって。
50軒の屋台がでるんだよって。
6年前のホタル祭りは、歩行者天国になんてなってなかったし。
屋台だって10軒しかなかったから、規模がかなり大きくなっていたことにびっくりだ。