この手をぎゅっと、離さないでね?



詩織ちゃんは豪快に手を叩きながら笑っていた。



うぅ……。

私、やっぱりバカにされてるの?



やだなぁ…。

詩織ちゃんの友達を一緒に探すなんて、やっぱり言わなければよかったな。



詩織ちゃんって、洋くんのこと好きだもんね。

それなら私のことなんて、良く思ってるはずがないもん…。

イヤミを言われたってなんらおかしくないし。



「マジで彼女ちゃんが羨ましいなぁ。私、実は洋のこと好きだったからさぁ。彼女ができたって聞いて、ちょっと泣いちゃったんだよね」

「はぁ……」



やだな。

もう逃げちゃいたい。



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