この手をぎゅっと、離さないでね？

「見れるに決まってんだろ？来年も、そのまた来年だって一緒にいるんだよ」

「ほんとぉ〜？私のこと、嫌になったりしない？」

「しないって。だってあかりのことは、幼稚園児から知ってんだぞ？」

「でもぉ…6年間も会わなかったでしょ？すごーく嫌な女になってるかもよ？」

「えー、じゃあ嫌いになるかも」

「待って、やだぁ！嫌いにならないでっ」



洋くんは冗談だよ、といたずらっ子みたいにケラケラと笑った。



「俺はあかりを離すつもりなんか全くねぇから。ずっと一緒にいる、以外の未来はねぇよ」



ホタルの光を目で追いかける洋くんは、笑いながらそんなことを言っていた。

私はほんのりと火照った顔を、こくんと縦に動かした。