この手をぎゅっと、離さないでね?
頬を膨らませながら聞き返すと、みっちゃんの口元からすうっと笑顔がなくなった。
「あー……私たちは結局行ってないんだよねぇ。啓太がね、なんか用事あるからって」
「そうなんだ?それは残念だったね…」
みっちゃん、啓太くんと一緒にホタルを見に行くことを楽しみにしてたのになぁ。
ちょうど、付き合って1年の記念日だからって言ってたし…。
「まぁ昨日は残念だったけど…。また別の日に会えるから!その時に見に行くよ」
「そっか、よかったねみっちゃん!」