この手をぎゅっと、離さないでね?



「俺の部屋かぁ…。なら悪くないなぁ…」

「ちょっと洋、なにニヤニヤしてんの?いまぜったいエロいこと考えてるでしょ!」

「はっ?か…考えてねぇわっ!」

「彼女ちゃーん、この人ぜったいに真面目に勉強する気ないからね?」



真面目に勉強する気がない……?

そんなの…洋くんと一緒に卒業できなくなっちゃうじゃん…。



「残念だなぁ、洋くんと一緒に勉強したかったのに…。そんなに嫌なら今日はまっすぐ家に帰るよ…」



顔をうつ向けて、立ち去ろうと背中を向けるとガシッと肩を掴まれた。



「待て。やる。やります、やらせていただきます」



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