この手をぎゅっと、離さないでね?
か……可愛いって、私が!?
慣れないことを言われたせいか、ドキッと飛びあがった胸がはやい脈を打ちはじめた。
「つーか、今日もあかりと一緒に帰りてぇんだけど」
「そりゃあもちろんっ…私でよろしければぜひともっ…!」
「よかった。んじゃあ……約束だからな?」
洋くんは嬉しそうに笑いながら、私の頭を優しく撫でた。
「うっ、ううううんっ…!」
はぁ……。
やばい…。
ドキドキしすぎてやばいよぅ。
くるりと背中を返し、遠ざかっていく洋くんを眺める私の目はハートになっていることに違いない。