この手をぎゅっと、離さないでね?
「おはよう、あかり〜!」
教室に入ると、いつものようにみっちゃんが明るく出迎えてくれた。
みっちゃんは泣きながら家に帰った私のことをずっとずっと心配してくれていて。
今朝もバスケの朝練は休むから、一緒に登校しようって誘ってくれたくらい。
みっちゃんがバスケの試合に向けて、早朝から練習を頑張っていることを知っているから断ったけど…。
「ねぇ、みっちゃん…。洋くん、やっぱり私に怒ってるのかな…」
「えー、なになに?また泣きそうな顔してどうしたの?」
「洋くんにラインしたんだけどね…。うん、とかまた連絡するわとしか言わないの」