この手をぎゅっと、離さないでね?
もう嫌われちゃったのかな。
そんなことばかり考えてしまって、昨日は少しもテスト勉強ができなかった。
「今はそっとしておいた方がいいんじゃない?まだ気が立ってるだろうし、ケガのことだってあるしね。落ち着いたら連絡してくるよ」
「でも……。洋くんのことが気になって気になって…。いつまでこんな状態が続くのかなって不安だよ」
だからってラインばっかり送るのも、うざいかなって思うし。
だからって連絡がくるまで、ぼけーっと待つのも嫌だし…。
「じゃあさ、電話しちゃえばいいじゃん?」
「えっ、はるちゃん!?」
びっくりして振り返ると、そこにはいつからいたのかはるちゃんが立っていた。