この手をぎゅっと、離さないでね?



もう嫌われちゃったのかな。

そんなことばかり考えてしまって、昨日は少しもテスト勉強ができなかった。



「今はそっとしておいた方がいいんじゃない?まだ気が立ってるだろうし、ケガのことだってあるしね。落ち着いたら連絡してくるよ」

「でも……。洋くんのことが気になって気になって…。いつまでこんな状態が続くのかなって不安だよ」



だからってラインばっかり送るのも、うざいかなって思うし。

だからって連絡がくるまで、ぼけーっと待つのも嫌だし…。



「じゃあさ、電話しちゃえばいいじゃん?」

「えっ、はるちゃん!?」



びっくりして振り返ると、そこにはいつからいたのかはるちゃんが立っていた。



< 277 / 347 >

この作品をシェア

pagetop