この手をぎゅっと、離さないでね?



前はいちご味とチョコ味を食べたから、今回はなに味にしようかなぁ?



「相変わらず、アイス食べに行くってなるとテンション高ぇのな」

「だって大好きなんだもんっ!」



洋くんは喜びを爆発させる私を子供みたい、なんて笑いながらも。

すっと、右手を差し出してきた。



「手、繋ごうよ」

「うっ、……うんっ!」



差し出された右手をドキドキしながらぎゅっと掴むと、洋くんは途端に顔をしかめた。



「違う違う。これじゃあ握手みてぇじゃん」

「……じゃあどうするの?」

「こうだよ」



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