この手をぎゅっと、離さないでね?



「そ……そうだったの?」



あ、だから私の顔をじいっと見たり髪の毛を触ったり…。

膝まくらをしたりって、洋くんなりにキスしたいなって思っても我慢をしていた?



「だって昨日は、あかりが必死に勉強教えてくれてたし。だから俺もない頭を使って、必死に覚えなきゃなって思ってたから我慢したんだよ」

「じゃあ私って……ちゃんと魅力ある?」

「あるわ。ありすぎるから、理性を保つのが大変なんだろ?」

「はぁぁ……それならよかったぁ」



そっかぁ。

キスも何にもせずに寝ちゃったのは、そういうことだったんだ。



みっちゃんが言っていたように、洋くんは私の気持ちを大切にしてくれてるんだね。



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