この手をぎゅっと、離さないでね?
そんなときに玄関のドアがガチャリと開く音がしたかと思えば、
「あれっ。洋ーっ、見慣れない靴があるんだけどぉー!?誰か来てるのー!?」
階段の下から洋くんのお母さんの声が聞こえてきた。
「やべっ、アイツ勝手に部屋に入ってくんだよな」
階段をあがる音が聞こえると、洋くんは光の速さでベッドから飛び降りたりなんかして。
その直後に、部屋のドアが勢いよく開いた。
「あ……こんにちは。おじゃましてます」
「ちょっと〜、あかりちゃんじゃないのよぉ!」
洋くんのお母さん…。
相変わらずのハイテンションだなぁ。
金髪のポニーテールを揺らしながら、私の両手を掴んでジャンプしてて…。
とても48歳とは思えないくらい若々しくて美人だし、笑顔がすっごく可愛い。