この手をぎゅっと、離さないでね？

うぅぅ……私も洋くんと話したいぃ。

この2週間、洋くんとラインや電話はたくさんしたけどそれでも会わなかったぶん寂しかったんだもん。



「あかりも仙崎に話しかけておいでよ？」

「やだ…。だって洋くんの周りに荒井くんや多津くんだっているし、舞野さんもいるしぃ…」



洋くん、クラスメイトたちにすっかり囲まれちゃってるんだもん。

そんな状況で話しかけにくいじゃんかぁ。



「私の電話はブチブチ切るくせに、どうせあかりちゃんとは毎日長電話してたんでしょっ？」

「お、遥にしてはよくわかってんじゃん」

「なにそれムカつくー」



やっぱり私も洋くんと話したい！

はるちゃんと笑いながら話している洋くんを眺めていると、洋くんと遠目からバチッと目が合った。