この手をぎゅっと、離さないでね?
「うわぁっ、よよよよ洋くんっ!?」
「え、何その焦りよう?」
びっくりした!
後ろからいきなり声をかけたりなんかするから!
っていうか、洋くんが登校時間にちゃんと教室にいることにびっくりだ。
いつもは2時間目の途中とか、3時間目の途中にふらっと教室に入ってくるのに。
「珍しいね、洋くんが朝から学校きてるなんて」
洋くんは私のとなりにいるみっちゃんには見向きもせず、私にだけ笑いかけてくれている。
「うん。あかりに早く会いたかったから」
「……っ!」
洋くんってば、また私の平常心をかき乱すようなことをっ…!