この手をぎゅっと、離さないでね?
「やっぱり俺も一緒に行こうか?」
「だから大丈夫だってば!洋くんは遊んでおいでよ」
「……わかったよ。帰ったらすぐ連絡しろよ?」
「うん、約束する」
放課後になって、教室の中で洋くんに手を振った。
さてと……私は駅の中にある本屋さんへ行こうかな。
そういえばボウリング場って、駅の近くにある5階建ての大きなゲームセンターの中にあるんだよね。
駅とゲームセンターまで道順はまったく同じだから、洋くんとどこかでばったり会っちゃったりしてね。
気づけばそうやってまた洋くんのことを考えながら歩いていると、このあたりでいちばん大きな駅が見えてきた。