この手をぎゅっと、離さないでね?
「ちょっ、ちょっとあかりちゃん!なんなの今のは!?」
光琉くんが私の前から消えると、一部始終を見ていたはるちゃんが飛んできた。
「え?いや……昨日、困ってたみたいだからお金を貸してあげてね…」
「はぁ?お金を貸した!?ってか光琉くんって呼んでたでしょ!?」
「そう、だけど……?それが何か…?」
はるちゃんってば、大きな目をまんまるに見開いたりなんかして…。
光琉くんと私が話してただけで、そこまで驚く?
いや……驚くか?
真面目な私とヤンキーな光琉くんに、まさか接点があっただなんて思えないもんな。