この手をぎゅっと、離さないでね?



「ふふっ、嬉しいなぁ!ありがとう、光琉くん!じゃあこの味付けで、洋くんにお弁当作ってあげようかなぁっ」



このごま油を少し多めにいれた味付けのから揚げ、洋くんも美味しいって言ってくれるといいなぁ。



「は?ちょ、いま洋くんにお弁当作ってあげるって言ったか?」

「え……うん、言ったけど…?」

「洋って……仙崎?」

「うん、そうだけど…?」



私が首を縦にふると、光琉くんからすうっと笑顔が消えてしまった。


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