この手をぎゅっと、離さないでね?
「おいおい…まさか仙崎と付き合ってるとかじゃねぇよな?」
光琉くんの眉がぐっと寄った。
睨むような鋭い目に、私はごくりと息をのみこんだ。
「え?うん……付き合ってるよ…?」
「はぁ?本気かよ?」
光琉くんは、チッと舌をならした。
またアイツかよ!なんてよくわからないことを言いながら、イライラを隠しきれない様子だ。
私が洋くんの名前を口にした瞬間、態度が激変しちゃったから…。
洋くんと不仲な光琉くんの前では、洋くんの話しはしない方がよかったんだろうなぁ…。