恋してる女の子って最高に可愛い
ピピピピッピピピピッ
いつも通り私の目覚まし時計のアラームが鳴るけど、時間が全然違う。
布団から出て、起き上がる。
洗面台に行くと、お父さんがいた。
「えっ……」私の思考回路が、一瞬フリーズした。
「…ん?美羽おはよ、早いな?起きたのか」
顔を洗っていたようで、顔をびしょびしょのまま話しかけてくるお父さん。
「すまん、タオル取ってくれないか?」
お父さんに言われて、タオルを取って渡す。
そっか、昨日からまた一緒に暮らし始めたんだもんね。
「お、おはよ!」
「ちょっと待ってなあ〜」と言いながら、びしょびしょのまま横を向いたせいで洗面所が水浸しになったので拭き始めた。
「うん、まってる」
「もういいぞ〜」
私は洗顔をして、スキンケアをした。
これはいつもと同じ。
「いただきます」
3人一緒に食べるご飯はいつもとは違う。
賑やかだなぁ。
ご飯を食べ終えて、支度をして、やっと家を出る。
「行ってきます」
2人の声が家に響く。
「いってらっしゃい、2人とも気をつけてね」とお母さんの返事が返ってくる。
前まではなかった。
他の家庭では当たり前で、私達にとっては新たな生活が始まった。