恋してる女の子って最高に可愛い





その次の日からも散々、ダンスの練習させられて。




嫌というほど体が振り付けを覚えた。




応援合戦の練習だけじゃなくて、競技の練習もみんな沢山した。



練習の後にみんなで行く、甘い食べ物のおかげで頑張れたかな?って感じだった。




体育祭前日




「お母さんお父さんおはよ〜」




いつものように両親に挨拶をして、朝の準備をした。





今日は授業が無く、体育祭の準備だけをしに学校に行く。




準備と予行だけなのに制服着て学校行くって正直少し、めんどくさかった。




学校についたら、学校専用のジャージに着替えるのになって思いながら、ブレザーを着てジャージと、一応筆記用具をリュックに入れて、お弁当の入った袋を持った。




「行ってきます」




私の声を聞くとお母さんが、「行ってらっしゃい、気をつけてね」と反応してくれる。




だいぶ見送られる事になれてきた。




もうすでにこれが当たり前になってるけれど、この当たり前の事を幸せだと気づけない人は、いつか私の家族みたいに一度崩れた時に後悔するんだなって自分なりの解釈(かいしゃく)で認識(にんしき)した。




麗香との待ち合わせの場所に着くと、珍しく麗香が来てないので、少し待つことにした。




しばらくすると麗香がやってきたので




「麗香おはよ!」




と声をかける。




「美羽おはよ〜、遅れてごめんね」




「ううんっ、いつも待たせちゃってるからいいよ〜」




「ありがとう美羽!やっぱり美羽の優しさは癒しだね!」と言ってくるので、




「えぇ?急になに〜?褒めても飴ちゃんしか出てこないよ?」と飴を渡す。




「飴ちゃんは出てくるんじゃん!」とつっこまれた。




「常に持ってるから!いつでも欲しい時は私に言ってね!」




「美羽って飴ちゃん持つの小さい頃から週刊づいてるよね、わかってるよ〜」と麗香に言われる。




たしかにいつどこに行く時でも、毎日持ってるなあと思いつつ、学校についた。




教室に入ると自然に樋口くんの方に目線がいった。




そのまま樋口くんの所に行って挨拶をした。




「樋口くんおはよー!!」




「おはよ!なんか今日元気だな?」




「樋口くんの顔見たら元気出たの!!」




さっきまで準備めんどくさいなとか思ってたのに、樋口くんの顔見れただけで元気が出てきてすっかりめんどくささを忘れていた。




「俺にそんな効果あんのかよ?」っと少し笑われた。




「私から見たら、あーるーのー!」と言い張る私。




「なあ、今日は飴もってねえの?」




「え?持ってるよ?」




リュックから飴ちゃんを入れてるポーチを取り出して、そこからいちご味の飴玉を探して樋口くんに渡す。




「美羽がくれる飴美味しいからな、俺はこの飴食べないと元気でない」




樋口くんが急にそんなことを言うので、




「そうなの??いつの間にか樋口くんの元気の源になってたんだ??」と私は驚いた。




「これからも毎日くれよ?」




「当たり前だよ!!樋口くんの為に持ってきてるようなもんなんだからね!」




「そうなのか?」




「そうだよ!!週刊づいてるってのもあるけど、今は樋口くんに飴ちゃんあげたくて、毎日欠かさず持ってきてるんだから!」




「知らなかった、ありがとな」と言いながら私の頭をぽんぽんしてくる。




こういうの…。




無自覚でやってることなのかな……?




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