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「今から、全学年合同でグラウンドに行って体育祭の準備をします」
「荷物は持たずに、3年生から順に移動し、全校生徒グラウンドに集まって下さい」
全校舎にアナウンスが掛かった。
放送と同時に3年生から順番にグラウンドに移動していく。
私達は1年生なので、まだ移動は出来ない。
先生が、様子を見ながら順番を待つ。
「そろそろかな……?よし、みんなー移動するぞ〜、廊下に名簿順で並べよ〜」
ぞくぞくと廊下に出ていくので、話すのをやめて私達も廊下に出る。
「みんな廊下出たか〜?級長人数数えて報告してくれ〜」
そう言われて級長の麗香ともう一人の男の子が人数を数えに来る。
「1、2、3、4、5、6、……」級長2人が数え終わって先生に報告すると、私達はグラウンドに向かった。
グラウンドにはほとんど全校生徒がいて、1年生の私達を見ていた。
3年生は“まだかよ”と座ってこっちを見ている中、私達は整列して座った。
クラスが整列して座ったかと思うと、各学年の先生が代表の先生に伝えて、説明が始まった。
私達は、テントを組み立てと、長机とパイプ椅子を出す事になった。
テントは先生の指示を聞きながら男子が組み立てることになった。
私達女子は机とパイプ椅子を体育館からグラウンドに運び出す。
「持った?いくよ?せーのっ」 私は梨奈ちゃんと机を運んだ。
「これ結構重いし、グラウンドまで何気距離あるね……」と思わず言ってしまった。
よいしょと運びながら少し弱音をはいた。
「あ〜!なにこれ、普通にきついし!?」と梨奈ちゃんが言う。
「あと少しだよ!頑張ろ!」
「こんな事なら私達がテント組み立てて、男子に運んでもらえば良かった〜」と言うので、
「テント組み立てるのもどっちみち大変じゃない??」と言ってみた。
「うーん、そっかあ〜!」
納得したのか、気合が入ったのか梨奈ちゃんは弱音をはかなくなった。
机をグラウンドに持ってくると、1つテントが出来上がろうとしていた。
それはきっと、正確で細かい先生の指示があったからだろう。