借金取りに捕らわれて 2




『ピンポーン』





部屋に響くチャイムが天の助けに聞こえた。



「秋庭さん、出ないとー」



これで助かると思ったが…
それでも秋庭さんは止めようとしない。


「放っておけ。」


「でも、あの、早く出ないと…出ないと…」





『ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン』





チャイムは激しさを増し、今度はドアを叩く音に変わる。



「秋庭隼人ー!居るのは分かってんだよ!下にお前の車止まってんだかんな!ヒロに手ー出してたらマジ殺すぞ!さっさと開けろ!開けないとドアぶち壊すぞ!」



これには秋庭さんもやっと手を止めてくれた。
殺すと言われたからではなく、ドア向こうの相手なら本気でドアを壊しかねないと思ったからだろう。


秋庭さんは私の頭の上に顎を乗せて、溜め息を落とした。




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