借金取りに捕らわれて 2
どこまで裾を上げるのか、ドレスに隠れていた膝も露になった。

このまま上げ続けたら…

目が離せず、自然と前屈みになる体。

ゴクリと喉がなる。



あと、もうちょっと~



が、裾は太腿の中程で止まってしまった。

「ここ。ここ、見てぇ。伝線しちゃったのぉ。」

「伝線?」

左足の外側を見れば、確かにストッキングが足首から太ももまで伝線している。

「これは、派手に伝線してますね~」

「そうなの!麗香これじゃあお店に出れない。」

まだ俺は足から目を離せずに何も考えずそれに答えた。

「いや、でも、ドレスに隠れてるし、言わなかったら分からなー」

「座ったら見えちゃうでしょ!歩いたときもチラチラ見えちゃうのよ。」と麗香さんは口早に言った。

「そうですね!見えちゃいますね!」

その言葉と共にピシッと前屈みの体を真っ直ぐに只した。

そうだよな!確かに見えるよな!


< 144 / 147 >

この作品をシェア

pagetop