借金取りに捕らわれて 2

「仮でも、彼氏は彼氏。だろ？」


「彼氏と、仮の彼氏の間には、それはそれは簡単に越えられない壁があるってことよ。現に、ヒロは連絡しなかったじゃない。」



これは埒が明かないな…



「ああーもう！ストップストップー！」


私は、二人の間に止めに入った。


「私が秋庭さんに連絡しなかったのは！秋庭さんが最近忙しいって聞いてたからです。」


秋庭さんとは、仮で付き合ってからもう直ぐ二週間になる。

初めの数日は、一緒にご飯を食べたり、映画を見に行ったりもした。

けれど、ここ一週間はまともに会っていなかった。

時間を見つけては、今日みたいに朝会いに来てくれたり、バイト終わりに迎えに来てくれたりはあるけど、会っても直ぐ帰って、デートというデートもしていない。

何かあったのかと思って…

マサさんが運転する車でジュリエットに迎えに来てくれたとき、秋庭さんがママと話している隙にマサさんに聞いてみた。