借金取りに捕らわれて 2
職業的にお金持ってるかと思って、最初はラッキーって喜んだけど、そうでもないみたいだし。
もうそろそろ潮時かな~

これは上げるって言うんだからもらっとくけど。

でも、本当にこれがお金になるの?

なるとしても、いつお金になるか分からないんでしょ?

まあ、将来のお金とか私興味ないし。

欲しいのは今使えるお金なのよ。








「美羽、お待たせ。」


顔を上げると、ずっと会いたかった人が目の前に立っていた。


「もう~、お~そ~い~」


「ごめんごめん。機嫌直してくれよ。」


彼は横に座ると、私の肩を抱き頭をぽんぽんと撫でてくれる。


「しょうがないな、許す。」


もう~私ってとことん弱いのよね~


「美羽、何持ってんの?」


彼の視線は、手に持っていた封筒に落ちていた。


「そうだ、これ上げる。
お客さんから将来お金になるって言われてもらったんだ。」


「何?すげえ怪しいんだけど。」


彼は笑って、その封筒を受け取った。


「中はね、写真だった。私将来のお金とか興味ないし…
あっ!だからもしお金になったら、お礼にデートして。」


上目遣いで首を傾げお願いしてみると、「いいよ。」と快く聞き入れてくれた。


「お礼にどこでも連れててやるよ。」


そう言って極上の甘い笑顔を向けてくれる彼に、私は今夜も骨抜きにされるのだった。


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