借金取りに捕らわれて 2
この調子じゃあ絶対起きそうにもないし…


私は、恐る恐る声を掛けてみることにした。


「あ、あの~」


「………」


返答はない…


「すみません、起きて下さ~い。」


「………」


軽く声を掛けるけど、すやすやと寝息を立てるばかりだ。


こっちは早くお風呂に入って休みたいのに…



「もう!あの!起きて下さい!」



今度は軽く肩を揺すってみる。



「ん~」


おっ!?起きそう‼


と、思ったのも一瞬で、パタリと地面に横になりまた寝息を立て出した。



横に倒れたお陰で、ドアが開けられるようにはなった。

けど、この子をこのままにしておくのは…

温かくなってきたとはいえ、このままじゃ風邪ひいちゃうだろうし。

ん~どうしよう…




考えを巡らす頭に、秋庭さんの顔が過ったが…


秋庭さん忙しそうだし、こんなことで連絡するのもな~


考えたあげく、私はバッグの中からスマホを取り出した。



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