ハツコイ
心臓が破裂しそうで、言葉が…出ない。




「あ、あのね。エリと一緒に水着選びに行ってね?その時にエリが、琉偉がきっと喜ぶからって…言ってたんだけど……」




俺が何も言わないからか、だんだんと言葉に勢いがなくなっていく柚。




喜ぶどころじゃないって。





なんかもう…





メチャクチャにしたくなるよ。




ここが、もし俺か柚の部屋だったら…





確実に、襲ってるよ。




「ゆ、ず…」



やっと口から出た言葉は、自分でも情けなくなるくらいに震えた声だった。





「…何?………んっ!!」






ごめん、やっぱり我慢できない。




ビキニ姿の柚を思いっきり抱きしめて、キスをした。




ほとんど素肌状態の俺と柚。





しかも、誰もいない死角になっている場所とは言え、ここは外。





それなのに、キスの深さは増していくばかりで…





もう、止められない。



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