ハツコイ
「エリ〜!綺麗だよー!!」
「柚奈ぁ〜!ありがとー!!」
ウエディングドレス姿の水樹を目の前にして、早くも感動モードの柚。
そりゃそうだよな。
中学時代からの付き合いなんだもんな。
俺だってタケルと中学時代からつるんでるけど、男と女の友情はやっぱり違う。
「あ、タケルくん!」
柚はタケルの姿を見つけ、タケルの元へと走って行った。
すると、それを見た水樹が、冷たい目で俺を見る。
「ちょっと安座間!あんた、また柚奈のこと不安にさせてるらしいじゃないの。」
た、タケルのやつ…またいらんことを。
「つーかさ、お前の友達のせいだろが。加奈子とかいう子が俺に一目惚れしたかもって、柚が。」
…とは言っても、水樹が納得するはずもなく。
「相変わらず、女心のわからない男ねぇ。ま、柚奈は私の一番の親友だから、私にも協力させてよ。ね?」
そんな水樹の作戦を聞き、おしゃべりなタケルもたまにはやるじゃん、なんて思ったんだ。