ハツコイ

久々の二階会。




休日前だから、みんなお酒を飲んで盛り上がっていた。





「あ。そういえば来週だったかな。またこのフロアに入居する人いるみたいだよ。」




百合さんがカレンダーを見ながら呟いた。




「へー。じゃあ二階会のメンバーがまた一人増えるんだね。」



あーみんが嬉しそうに頷く。





「これでこのフロアは満室になるわけだな。男かな?女かな?どっちだろ。」




りょうちゃんが問いかけると、百合さんがふっと笑った。




「確か、女。」




「マジ!?美人来ねえかな!!」




すでにほろ酔いのシゲさんが、食いつく。



「シゲさん、もう酔ってんの?」




琉偉が笑うと、シゲさんは突然琉偉につかみかかった。




「いいよな、お前は。こんな可愛い彼女がいるんだから!ちゃっかり抜けがけして彼女作りやがって!柚奈ちゃん来た時、猛アタックしようと思ってたのによお!!」




え…





えええええええええええ!?




驚きすぎて言葉も出せずにいると、百合さんとあーみんが呆れ顔でシゲさんを見た。




「こりゃ大分酔ってるね。」



「うん、酔ってる酔ってる。気にしなくていーよ。柚奈も琉偉も。」




「あ、はい…」




冗談…なんだろうけど。




ちょっとびっくりしたなあ。


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